建築、エンジニアリング、および建設業界で、 デジタル革命が始まろうとしています

IT部門は、従来のようなITの運用を続けることではな く、シンプルで安全かつ持続可能なソリューションを 実現したり、バーチャルと現実の融合により生まれる 新たな可能性を活用したりする機会を求めています。


このことが重要なのは、建築、エンジニアリング、お よび建設業界のプロフェッショナルには、世界中の生 活や経済の基盤となる施設をより持続可能で公平なも のに再設計し、再構築するという、地球上で最も差し 迫った問題に取り組むことが求められているためです。 その達成には、テクノロジーの進歩を利用することが 欠かせません。


建設では、品質が細部に至るまで重要です。そのため、 最新のソフトウェアでは、建築家からエンジニア、請 負業者まで、AEC事業に携わるすべての人がプロジェク トをより効率的に完成できるようにするためのツール を提供しています。


この記事を読んでいるITプロフェッショナルにとって、 生活を便利にし、コストを削減する革新的なテクノロ ジーは重要な関心事です。2020年にはより多くのスタッ フがリモートで働くようになったため、テクノロジー を安全かつ迅速に展開することが不可欠になりました。


コンサルティング会社のMcKinseyによると、デジタルト ランスフォーメーションによって主にコラボレーショ ンの機会を増やすことで、建築、エンジニアリング、 および建設業界全体で生産性を14~15%向上し、コスト を4~6%削減する効果が得られますi。


建築、エンジニアリング、および建設業界は、特に請 負業者で利益率が低いことが知られており、このよう なコスト削減には大きな意味があります。ここには、 IT部門の予算でより多くの成果を上げるチャンスがあり ます。


請負業者の60~70%は、デジタル化にまったく対応して いませんii。これは業界全体にとっては問題ですが、個々 の企業にとっては、将来的な収益性向上に向けてアク ションを起こす機会でもあります。また、ここではIT部 門が変化の最前線に立つことができます。

業界の断片化

建築、エンジニアリング、および建設分野では業界構 造が断片的になっており、特に大規模なプロジェクト では、コンサルタント、請負業者、下請け業者、専門 家などの関係が複雑に絡み合っています。


IT担当者がチームのコラボレーション促進と生産性向上 をすぐに実現できる1つの方法として、こういったさま ざまな組織をつないで全体をまとめることがあります。


最新のBIMソフトウェアが提供する機能は、従来のCAD による作図から大幅に進化しており、まったく異な る性質の関係者を効果的に結びつける役割を果たし ます。CADが2Dと3Dの画像をレンダリングするのに対 し、BIMではユーザーに対して完全なデジタルモデル、 つまり完成した構造物の「デジタルツイン」が提供さ れます。すべての点で同じものが、デジタルで提供さ れることになります。


このモデルは設計プロセスの一環として常に修正や改 良が可能であり、建設段階に移行する際には、建設の 順序を示す設計図として使用できます。


このアプローチでは、プロジェクトの開始時に、パー トナー間の会話としてコラボレーションが始まりま す。設計やプランが進むにつれてチーム全体の一体感 が増し、内部レビューの段階に移ります。


プロトタイプの設計を経て建設段階に移行しても、コ ラボレーションは止まりません。なぜなら、常に新し い、予期せぬ課題が発生し、その解決にはチームのあ らゆるレベルからの協力が欠かせないからです。


コラボレーションは、将来のプロジェクトにつながる 新たなパートナーと重要なつながりを築く機会を企業 にもたらします。


あらゆる段階で、デジタル表現による出力によってパ ートナーの理解が曖昧になる可能性があり、それが間 違いの原因となる場合があります。大判印刷を活用す ることで、精度を高め、最新のBIMソフトウェアとシー ムレスに連携できるようになります。


効果的なコラボレーションとは、単に効果的なチームを 構築するための方法ではありません。将来のプロジェ クトでより大きな成功を収めるために、画期的なアイ デアと専門知識を共有するための手段です。

センサー

建設プロジェクトでは多くの廃棄物が発生することが 知られていますが、テクノロジーとデジタル化によっ て廃棄物の削減に対応できます。


例えば、エンジニアが特定の仕様のコンクリートを要 求したとき、配送上の問題があると、最終目的地に到 着する前に使用できない状態になってしまうことがあ ります。


このような場合、センサーを使うことで、コンクリー トの混練や現場到着までの時間をリアルタイムで継続 的に監視することができます。その場で添加剤を正確 なタイミングで混合物に注入できるようになるため、 完璧なバッチをスケジュールどおりに配送することが できます。


このアプローチは、現場に到着する材料の搬入順序や、 現場からの排出廃棄物の搬出順序にも応用でき、セン サーを使って正確に遠隔操作することができます。


こういった小さな改善は、積み重ねることで効果を発 揮します。特に建設段階では、順序を厳格に管理した り改善したりすることによって、輸送時間の短縮と廃 棄物の削減を促進できます。


センサーはどこにでもあるものですが、あらゆる規模 のプロジェクトにメリットがあることを考慮した上で 導入することをお奨めします。

独自プロジェクト

建設業界では、戦後に流行したモジュール式建築のよ うなフラット梱包のアプローチは、採用されることが まだ珍しい手法です。


圧倒的に多いのは1回限りの独自プロジェクトであり、 それらは二度と繰り返されることはありません。しか し、オーダーメイドのアプローチを維持しながら、生 産性を向上させる方法があります。


ジェネレーティブデザインやパラメトリックデザイン では、新鮮で印象的な設計がしばしば生み出されます が、これは人工知能がなければ実現できなかったこと


かもしれません。このようなアプローチでは、何千、 何百万にのぼる可能性を反復する過程を経て、最も高 い効果が得られるものを見つけ出します。


完成した設計や型を3Dプリントすることで、より強く、 より効果的で、より持続可能な構造を実現することが できます。


このようなアプローチは、構造工学においても有効で す。よりスリムで強い部品を追求して、設計全体の印 象を変えることができます。

デジタル化とは、単に会議にZoomを採用することでは ありません。プロジェクトの効果をより高め、ビジネ スの収益性を向上するために、テクノロジーを活用す ることがその目的です。


デジタルテクノロジーをいち早く取り入れ、データを 活用した画期的なプロジェクトを実現してきた金融業 界やマーケティング業界とは異なり、建築、エンジニ アリング、および建設業界ではその動きが遅いことが よく知られています。


しかし、建築、エンジニアリング、および建設企業が デジタルの導入に踏み切れば、建設段階から運用まで に渡ってプロジェクトを円滑に進めるための新たなツ ールが、既に用意されています。より複雑な設計には より詳細な情報が必要となりますが、多くのデジタル プランではそれらが失われてしまうことがあります。 最新型で革新的なHPの大判プリンターは、これまで以 上に複雑な設計を細部まで正確に印刷し、間違いを減 らします。


HPは、印刷が持つ力によって何を実現できるかを常に 追求し、クラウドで結びついたコラボレーションと設 計を利用可能にすることで、創造性を機敏に発揮して イノベーションを促進できる環境の実現に取り組んで います。IT部門は、従業員がほぼどこからでも大判印刷 ができる接続型ツールを提供することで、効率性と効 果を大幅に向上できます。さらに、HP製大判プリンタ ーによって、建築、エンジニアリング、および建設業 界のプロフェッショナルはシームレスで統合された簡 単な印刷体験が得られ、比類のないセキュリティと持 続性が実現されます。IT部門と担当者にとって懸念事項 が1つ減ることになり、ビジネスの成功に近づくことが できます。


業界が抱える課題が、学校や病院、オフィス、家庭な どをより持続可能なものに再設計し再構築するという 地球上で最大の課題であるという状況下で、効果的な コラボレーションは、欠かすことのできない最初の一 歩となります。


©Copyright HP Development Company, L.P.本書に記載されている情報は、通知なしに変更されることがあります。 c07863356、2021年10月

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